コン・ユ「自慢しようと作った体ではありません」[インタビュー]

依然としてMBC『コーヒープリンス1号店』の残像が残っているが、私たちは映画『トガニ 幼き瞳の告発』を通じて、彼がもう少し広い考えを持つ俳優だと感じた。

そんな中、『容疑者』を観ると俳優コン・ユがより一層気になってくる。映画は皆のターゲットになったまま自身の家族を殺した者を追う最精鋭特殊要員チ・ドンチョルの話を描き出した。

韓国映画で試みたことないスリルあふれるカーチェイスシーン、漢江(ハンガン)へ身を投げるシーンなどが話題を集め、特にコン・ユの女心を揺さぶる上半身脱衣シーンは非常に大きな話題になった。硬い彼の体は女性観客の視線をひきつけたが、これは単純なファンサービスではなく、コン・ユが引き受けた役割の絶対的でなければならない状況に置かれた切迫感が体からにじみ出なければならなかったためだ。

「自慢しようと作った体ではありません。機械的な体を作らなければならなかったんですよ。トレーナーの2人が完成された体にディテールな部分をデザインしました。“左側に何かが足りない”“あっちに模様(筋肉)がもう少し必要だ”という形でした。ワンテイクと次のテイクの合間にもずっと体を作って緊張させました。セッティングを変える時、筋肉を刺激して狂ったように筋トレをしました。筋肉それぞれ部位の微細な動きが全て違いました。幸い良い視線で見て下さっているようでやりがいがあります。ハハハ」

このような体と共に人々がチ・ドンチョルのアクションを見て「あり得ない」という言葉を“言わせない”力を持たなければなければならないと考え、それで現実性と感情演技に多くの力を注いだ。

「実はもう少し顔がやつれたかったです。どうせなら完全にコン・ユのように見えなくなりたかったです。目も落ちくぼんで生気が無く、顔はさらに痩せたかったです。ところがピエロが出てきたりすると過去のモンタージュシーンには似合うかも知れないけど、現在は亡命後の時点だから、引き続きとてもやつれた顔が出たら合わないと、とても反対されました。そこまでする必要はないと。」

彼の映画に対する真剣な悩みがあらわれる大きな課題だ。話題を変えて、元々運動が好きだという彼に“アクション映画”に憧れていたかと尋ねたところ「そうではなかった」という返事が返ってきた。

「やりたくないとか、ある時点で必ずしなければならないという必要性は持っていません。チ・ドンチョルというひとりの男に対して惹かれたので、アクション映画だから良いわけではありませんでした。年を取るほど、ますます良い映画に出演したいという気持ちが強いです。助演であっても関係ありません。ただ良いプロジェクトに参加したい気持ちが強いです。(どんなものが好みですか?)若干マイナーな情緒と女性的な感性が内面にあります。他の人々がしない比喩で、人々に今まで見せなかったストーリーを見せるのが好きです。」

彼は女優ミシェル・ウィリアムズ、俳優ライアン・ゴズリングとサンダンス風の映画が好きだという。

-Copyrights(C) Nocutnews & Jpictures Syndicate-