「万能エンターテイナー」が初映画に掛けた思い 1

歌手兼俳優イ・スンギ(28)の存在に、肩を並べる者は居ない。

歌なら歌、演技なら演技、さらに優れた芸能感覚まで…。ライバルがすぐには思いつかないほど三拍子が揃っている。

振り返ってみると、彼は最初から認められたわけではない。2004年に歌手としてデビューし、2年後にドラマ『噂のチル姫』で演技に初挑戦した。当時彼は、安定した演技力で「歌手出身の演技者」として合格点を受けた。加えてバラエティ番組「1泊2日」で意外にも天然だというイメージ(ホダン)を築き大きな愛を受けた。トークバラエティ番組「強心臓」で共同司会者だったカン・ホドンの降板後も、1人でMCの役割を見事に務めた。以降もドラマとバラエティを行き来しながら自然に「万能エンターテイナー」の座に上がった。そして、彼の歩みがスクリーンに接するまでに11年かかった。

彼のスクリーンデビュー作『きょうの恋愛』は、普通の男女の友達以上恋人未満の関係と愛の物語を描いた作品。イ・スンギは、ヒョヌ(ムン・チェウオン)と18年間、友達として過ごしている男性主人公であり、小学校の教師であるジュンス役を演じた。

「ドラマでも映画でもシステム的な違いがあるだけで、現場はいつも同じです。主人公がスタッフにどのように融和されていくかが重要です。一部の関係者は『ドラマしかやったことがないが上手くやれるのか?』という心配や疑いを抱いていたと思います。だから証明して見せたかった。僕も運でここまで来たのではないのだから、できるだけ実力を見せようとしました。」

そうしてイ・スンギは自然にジュンスに同化された。彼は少し残念な男(?)ながらも、心温かいジュンスという青年を等身大に表現した。イ・スンギは、「心配していたがキャラクターに似合う服を着たようだ」と満足感を表わした。

ジュンスのキャラクターが輝くのにムン・チェウオンとのケミストリー(化学作用)も一役買った。二人の俳優の出会いは、2009年のドラマ『華麗なる遺産』に続き、今回が2度目。イ・スンギは、「ムン・チェウオンがヒロインをするというニュースを聞いて嬉しかった。とても良い化学反応が出せたと思って気分がいい」とし「『華麗なる遺産』での演技で解けなかった物足りなさがあった。今回は、物足りなさもなく、惜しみなく解けたと思う」と言った。