元KARAギュリ、次世代の“女優”を期待して

女優ギュリ。まだ大衆に馴染んだ修飾語ではない。子役として活動したが、ギュリは2007年からガールズグループKARAとして9年という時間を活動してきた。数多くのガールズグループに埋もれる時もあったし、シンドロームを巻き起こしてトップガールズグループとして君臨した事もある。メンバーの脱退や加入など紆余曲折した歴史を背にギュリは今年1月、KARAではなく役者として歩み始めた。
そして4月に映画『2つの恋愛』をリリースした彼女は、今月3日に公開した映画『どうやって別れようか』で帰ってきた。『2つの恋愛』を共にしたチョ・ソンギュ監督はギュリの顔で新しい顔を抜き取りたい気持ちで再びラブコールを送った。愛猫であるヤムマとの別れの前に崩れるイジョン役を担ったギュリは、格別な感受性を表わして次世代女優としての魅力を表わした。
★映画『2つの恋愛』に続き『どうやって別れようか』もヒロインに抜擢された。
ギュリ:光栄だ。また違った姿をお見せできて良かった。『2つの恋愛』と『どうやって別れようか』のキャラクターは全然違う。『2つの恋愛』を共にしたチョ・ソンギュ監督が私のまた他の姿を引き出して見せてあげたかったとキャスティングオファーをして下さった。今後、演技生活を送るにあたって他のイメージを見せるべきなので気持ちの良い出発点に立った気分だ。
★劇中イジョンは気さくな姿からヤムマとの別れを前にボロボロになる多彩な感情を表現しなければならなかった。
ギュリ:旅行雑誌記者らしく気さくだが、愛猫であるヤムマの具合が悪くなってから感情の変化をひどく体験することになる。我がままに見えるかもしれないが、混乱している様子を見せなければならなかった。どんな性格でも別れと痛を目の前にした時は冷静ではいられないのではないだろうか。監督とイジョンの感情をどの程度調節すべきか、たくさん話し合った。
★今回の作品のために猫カフェに通い詰めたと聞いた。
ギュリ:映画を撮る前までは猫に親近感を感じることができなかった。犬を飼っているが、猫は自由な印象が強くて子犬のように深い人情を感じられるだろうか?という疑問を感じた。猫カフェにずっと通い詰めてヤムマと共に撮影をしながら、どんな動物とも心を通わせて身近に接することができると思った。実際に猫を飼いたくなるほどとても情が湧いた。
★題名の通り別れる過程とその悲しみを描いた。
ギュリ:愛犬を看取ったことがあって、シナリオを見た時イジョンの状況にとても共感した。どのように別れるべきで、正しく別れ方なのかはまだよく分からない。ただし別れた後の本人の気持ちが重要なようだ。悲しくて辛いばかりだとは考えない。私が貰った愛を他の人々に分けられると思う。
★どのように役者の道を歩くことを決心したのか。
ギュリ:中学生の時に素敵な舞台を見せてくれる歌手を見て、あれもひとつの演技だと考えた。他の方式の演技をしてみたいという考えで歌手を準備した。それで私の根元が変わると考えたりはしなかった。20代はKARAという花を熱心に咲かせた。また違う花を咲かせられる勇気を持たねばならなかった。生きながらいろいろな花を咲かられるのはありがたいことだ。自然に(役者の道を)進むようになったと思う。
★アイドル出身俳優の視線はあまり良いものではなく、悩みも大きかったようだ。
ギュリ:とても上手な方々がたくさんいらっしゃる。準備不足の状況で演技をする場合が多かったが、今ではそのような偏見を無くすためにアイドルがさらに責任感を持って演技をしているようだ。私が初めから女優だったら、私に対する先入観と偏見がないかも知れない。でもKARAがあったから今の私もいる。感謝がもっと大きい。また他の色を着るのは私の宿題だ。無理やり作ることはできないと思う。
★KARAの活動をする時とそうでない時の最も大きな違いがあるとすれば?
ギュリ:KARAの活動をする時は時間を分けて練習した。忠実に臨んだと言ったが、100%ではなかっただろう。今になって考えてみれば、力を分散して使っていた。今は自分の時間がたくさんできたし、演技活動のためにできる時間と私ができることが多くなって、もう少し忠実にできるようになった。
★共に呼吸を合わせたソ・ジュニョンはどうだったか?
ギュリ:性格がとても良かった。簡単に親しくなれて気さくな人だった。すぐに仲良くなった。映画をほとんど順番通りに撮影した。時間の流れのとおりに撮影をして息もさらによく合った。私は台本をそのまま受け入れるタイプで、ソ・ジュニョンは自身のスタイルで解釈して提案するのが好きだ。たくさん学ぶことができた。
★劇中イジョンは恋愛において積極的な方だ。ギュリはどうなのか?
ギュリ:実際に恋愛において積極的なタイプではない。私が好きな人に引っ張られるほうだ。もし私が先に好きになってもイジョンのように表現はできなかった。ところが映画を観て私が気に入って、劇中のソ・ジュニョンのような男なら先に表現してみたいという気持ちになった。
★観客に映画をどのように観て欲しいという願いはある?
ギュリ:童話のような映画だ。分析する必要はなく楽に観られると思う。この映画を見て暖かさを感じられれば最も嬉しい。動物でも人でも良い。愛する何かが思い浮かぶだけでもこの映画を100%理解できたと言える。