BEAST、「最後まで一緒に」…コンサートで流した涙のワケ

今月20、21日、ソウル市オリンピック公園体操競技場で開かれた「2016 THE BEAUTIFUL SHOW」でBEASTはすでに“脱アイドル”して、アーティストにより一層成長した姿だった。メンバーは舞台を本当に楽しんだ。年を重ねるほど余裕を感じるライブの実力だけではなく、ファンたちに対する愛もまた倍増した姿だった。BEASTのコンサートには笑いと情熱、涙と感動が共存した。
◆5人体制後初めてのコンサート…「揺れることなく固く団結していく
今回のコンサートはBEASTにとってより一層大きな意味を持つ舞台だった。今年4月にチャン・スンヒョンが脱退してから初めて開かれたコンサートだったからだ。その間に3rdアルバムの活動があったが、全て自分たちだけの時間であるコンサートは初めてだった。6人の舞台が5人になってパートも振りつけ動線も変わったが、隙のない姿で舞台を満たした。
この日ヨン・ジュンヒョンは「とても久しぶりでしょう。お元気でしたか?僕たちを少し忘れて来た方もいらっしゃるはずですが、確かに刻印して差し上げるので楽しんで観覧されたら嬉しいです」と覚悟を明らかにした。ユン・ドゥジュンはまた「1年ぶりに大切な時間を持つことになりました。毎年感じることですが、この瞬間が夢のようです。この時間を一年中恋しがっています。とても大切な時間、感謝する時間を迎えるようにさせてくれた全ての方に感謝を申し上げます。ここに入ってきた以上、ダイナミックな一日をプレゼントします。楽しんで行ったら良いだろう」と話した。
ヤン・ヨソプは「今回のコンサートを準備して初心を取り戻した。常に持っていると思っていましたが、ある程度なくした部分がありました。今回をきっかけに5人が揺れることなく固く団結し、皆さんと今後も一緒に行きましょう」と涙ぐんだ。
◆「一杯飲もう」から「不時着」まで、5人5色のソロ舞台
この日のコンサートの醍醐味のひとつは、コンサートだけで会えるBEASTのソロ舞台だった。トップバッターのヤン・ヨソプは3rdアルバムに収録された「僕と」のステージを広げた。彼はピンク色のTシャツにデニムのハーフズボンをマッチして愛らしい“ボーイフレンドアイドル”に変身した。それだけでなく他のメンバーは全員未発表のソロ曲で視線を集めた。ユン・ドゥジュンはデビュー後初の未発表ソロ曲である「Where Are U Now」のステージを披露した。この曲はヨン・ジュンヒョンがユン・ドゥジュンのために作った曲だった。しかしすぐビハインドが明らかになって笑いを誘った。
ステージが終わった後、ユン・ドゥジュンは「ジュンヒョンが本当に有難いのは、自分のソロ曲よりもこの曲を先に書いた。ところが初めは演歌を薦めた」と説明した。引き続きヨン・ジュンヒョンは「ユン・ドゥジュンのための演歌曲が準備されている。題名は『心臓がトゥジゥン、ドゥジュン』だ。来年には必ずリリースすることにした」と話したが、ユン・ドゥジュンは「いや、まだ心の準備が必要だ。再来年にする」と話して笑いを誘った。
ソン・ドンウンは初めての自作曲「一杯飲もう」のステージを見せた。この曲はリフレインとセンスが光るある歌詞が印象的だった。ステージが終わったソン・ドンウンは「初めて自作曲を披露した。ファンの方々が僕の印象を考えた時『優しい、子ども、純粋』なドンウンと、ピアノにバラードを歌うと予想されるだろう。しかし180度違う魅力をお見せしたかった。そのような考えで準備した」と説明した。
◆ヤン・ヨソプが涙を流した「Butterfly」のバタフライ・エフェクト(feat.ヨン・ジュンヒョン)
この日BEASTが準備した23曲のステージが全て終わった後、ヨン・ジュンヒョンは「今日はお越し下さり本当にありがとうございます。いかなる試練があっても一緒に立ち向かいます。メンバーとファンの皆さん、本当にありがとう」と挨拶した。ステージが暗転すると、ファンたちはいっせいに「アンコール」と叫んだ。引き続きBEASTが再びステージに上がり、3rdアルバムのダブルタイトル曲である「Butterfly」のステージが続いた。ファンたちもまた「BEAST一緒に歩こう」というサプライズのプラカードイベントを開いてBEASTメンバーに感動をプレゼントした。伴奏なしで始まったライブでヨン・ジュンヒョンは結局堪えきれない涙を流した。その後もメンバーの歌が続き、ヤン・ヨソプのパートになるとすぐに涙を流しているヤン・ヨソプの姿がカメラに捉えられた。彼は大変な状況の中でもステージを継続するために努力したが、流れる涙は止まらなかった。結局ユン・ドゥジュンまで涙を見せてファンたちもまた涙に濡れたアンコールステージだった。
ステージを終えた後、メンバーは涙の意味を話した。最も多くの涙を流したヤン・ヨソプは「この曲の歌詞をジュンヒョンが書いたが、とても心に響いた。歌をお聞かせすべきなのに申し訳ない」と説明した。ヨン・ジュンヒョンは「僕の歌詞の力が凄いということがもうお分かりですね?僕たちもとても皆さんのおかげで幸せな夜になった。この瞬間を長く大事に保管して常に幸せだったら嬉しい。今後さらに素敵な音楽で報いるBEASTになる」と付け加えた。
イ・ギグァンまた「毎年話しているようだが、広い公演会場で単独公演ができることがとても感謝することだと思う。毎年『BEAUTIFUL SHOW』をより一層美しくして下さったBEAUTY(ファンクラブ)の皆さん、ありがとう」と話した。
ソン・ドンウンは「生きていれば必ずしなければならない選択があって、どうにもならない選択が多い。その決定において皆さんが僕たちの決定の中心にいる。いつも皆さんの立場に立ってどうするべきか考えて決める。それによって多くの人とたくさん喧嘩することもある。昔は楽しくて幸せで嬉しい事だけを一緒に分かち合ったと思うが、もう悲しくて難しいことも一緒に分かち合う過程を見て、さらに丈夫に結束したという気がする。多くのことが皆さんと僕たちを苦しめたけど、痛みも分けることができたら良いだろう。僕たちはもうそれ相応の十分な関係だと思う。今日は来て下さって心から感謝する」と真心を込めてファンに感謝を伝えた。
最後にユン・ドゥジュンは「2年前KINTEXでコンサートをした時をふと思い出す。その時も僕たちは年を取ったと考えた。ところが今さらに2年も流れたのを見て、時間が鈍っていくようだ。その間に僕たちもそうで周辺の環境も変わっただろう。毎年感じるのが、毎年1年のうちにこの瞬間だけはそのままだ。この席を変わることなく守って下さる皆さんに感謝の気持ちを申し上げたい。お互いに力になるBEAUTYとBEASTになったら嬉しい」と付け加えた。
2009年、デビュー後ずっと平坦な道ばかり歩いてきたBEASTにとって、今年は凄まじくきつかった。メンバー脱退から周囲環境まで多くのことが変わった。しかしその中でBEASTとBEAUTYの絆はより一層固くなり、深い関係になった。BEASTは200分のステージのために全力を尽くし、やはり“信頼して聴けるBEAST”という言葉を聞くのに十分なアーティストだった。