B1A4サンドゥル&シヌゥ、少女の愛も守ってあげる(インタビュー)

人気のアイドルグループB1A4のサンドゥルとシヌゥ、彼らが2016年版ミュージカル『三銃士』の主人公として現れた。舞台の上に堂々と立った2人のダルタニャンの話に耳を傾けてみよう。

Q.シヌゥとサンドゥルが同じダルタニャンを演じる。お互いが表現したダルタニャンはどのように違う?
サンドゥル:ダルタニャンは僕そのものだ。ダルタニャンが“田舎者”と表現されるのが、僕も田舎くさい。僕の中心には“やぼったさ”が明確にあり、そのような僕の姿が嫌いじゃない。僕は特に僕の姿の中でも、やぼったいのが好きだ(笑)。やぼったいというのは純粋ということだから。ダルタニャンも自分が追求する正義、名誉な人生だけを見ての前に進む。“正義は必ず生きている”という考えだけを追求するので、外観的なやぼったさもそういったところから来ると思う。僕のやぼったさをダルタニャンにまとえば、僕がまさにダルタニャンで、ダルタニャンがまさに僕になると考えた。

シヌゥ:僕はいつもダルタニャンのようではない。性格は最初から反対だが、僕の気持ちにそういう姿がないわけではない。それでそのひとつを取り出して増幅せねばならないと考えた。ダルタニャンがひたすら明るいからといって軽い奴ではない。むしろとても真剣だからこそ愉快な人物だ。僕の真剣さを大きくしてダルタニャンを完成しようとした。

Q.アイドルスターであり、同時にミュージカル俳優としてフィルモグラフィーを積み上げている。自らを評価するとしたら?
シヌゥ:(笑)よく分からない。特に『三銃士』に対する評価は作品が全て終わってからできると思う。初めての作品だった『チェス』もそうで、全ての舞台をしっかり終えたいという考えだけだ。心配や不安というより、まだよく分からないという考えが強い。ただ考える余裕がない(笑)。

サンドゥル:僕が僕を評価するのは、第三者の立場で僕を見つめないといけないのではないか。絶対に必要だが、大変な作業だと思う。僕は主に他の人々がする話を聞いて、そこで共通して多く出た言葉が今回の公演の評価だと考えるタイプだ。自分を振り返られるのは凄いことだと思う。

シヌゥ:僕は自分を冷静に見ることが出来るタイプだ。公演を終えて評価を下すのは、自らにお疲れ様という言葉をかけてあげるような方式だと思う。僕は褒められれば褒められるほどさらに上手くできるスタイルだ。自らに「こういった点は上手だったし、こういった点は直した方が良い」で評価すれば、それが慰労になる気がする。自らここは上手くできたから楽になるという訳ではなく、ただ上手に出来たという話をしてもっと上手くやれる契機になる。

サンドゥル:僕もやはり自らには冷静なタイプだ。「僕はミュージカルをしたから」と考えた瞬間、自分に甘くなる。僕はあの作品はしたがこの作品はした事が無いのだから、新たな気持ちで臨まねばならないと考える。そういう時は負けん気が出てくる(笑)。

Q.この頃良いミュージカルが多く上演されている。必ず一度は出演してみたい作品がある?
サンドゥル:ミュージカル『パルレ(洗濯)』が印象深かった。機会があれば必ず一度は出演してみたい。『モーツァルト!』もやはり必ず出てみたい、欲が出る作品だ。

シヌゥ:『英雄』のアン・ジュングンが最も演じてみたい人物だ。『All Shook Up』のエルビスも同じだ。『チェス』で共演したアン・シハ姉さんは『明成(ミョンソン)皇后』『太陽を抱いた月』のような時代劇が僕に合いそうだと推薦した。

Q.ミュージカル出演が自身に役立っているか。役に立つならば、どんな点が役に立つのか。
シヌゥ:とても助けになっている。初めのスタートもそうだが、今でも僕は0だ。何もない状態だ。ソウルに上京する前の夢だけを持つ情熱いっぱいのシヌゥに戻った状態で練習室に行く。そうなるしかない。何もない0の状態に戻るのが、B1A4に戻った時に役立つ。グループで活動して、画用紙に多くの絵が描かれた。

新しい活動をするたびに、それを全て消して毎回再び描いてこそ、僕たちの舞台にも良い絵が描かれる。今は元々描かれていた絵にある程度追加だけをして、面倒だから下絵を描く作業をしない時期だった。ところがミュージカルをしながら絵を全部消して面倒でもスケッチから新しくしていかなければならないという事を悟った。それでミュージカルにとても感謝している。

サンドゥル:僕は作品を新たにするたびに額縁にかかった絵がひとつずつ完成されると思う。『兄弟は勇敢だった』の時は、顔も変で下手くそな絵だった。作品を経て『三銃士』に来て、少しずつ鮮明な絵を描けるようになった。鮮明になった絵を得て舞台で生きられることを知るようになった。“生きる”ということ自体、舞台で習った。

『三銃士』のダルタニャン、『シンデレラ』のプリンスの感情を理解させたのは偏にミュージカルのおかげだ。僕はいつも舞台でそのように考えている。舞台に立てば、僕はとてつもない大木で、僕の根っこが観客全員に1本ずつ伸びている。大木だから立っているだけで僕の存在感はそのまま自然に見える。僕はそんな人間だと自ら呪文をかける。すると僕の行動全てに意味があるという考えが自然に出る。

Q.ソロ活動がチームにも良い影響を及ぼしそうか。
サンドゥル:もちろんだ。ソロ活動しながら『ここで上手くやり遂げてこそ、明確にチームにも良い影響を及ぼす』と、皆がそのように考えていると思う。

Q. ダルタニャンは“正義は生きている”という信念で生きていく。2人も胸に抱く信念がある?
シヌゥ:今はダルタニャンだから“正義は生きている”かな?(笑)今まで座右の銘を確実に決めて生きたことがない。ダルタニャンを演じている今は、ダルタニャンの気持ちで生きる。
サンドゥル:舞台で後悔することをするのはやめよう(笑)。

Q.最後に何か言いたい事は?
サンドゥル:『三銃士』を1度でいいから観て欲しいと話したい。1度も観ない人はいても、1度だけ観る人はいないはずだ。それだけミュージカル『三銃士』に立てるということ自体が誇らしく、本当に素敵な作品だ。僕自身も『凄く成長したな』と思うほど本当に嬉しい。皆さん、必ず1度は観てくれたら嬉しい。

シヌゥ:B1A4を期待して欲しいと言いたい。僕たちみたいなグループが他にいない(笑)。自負できる。良い音楽をしているグループだ。B1A4の今後を期待して欲しいし、僕たちの音楽も一度聴いてみて下さればと思う。