INFINITE“ホヤ”ではなく、俳優“イ・ホウォン”に会う(インタビュー①)

「若い時にたくさん苦労してこそ、後ほど人生に感動がある」
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アイドルグループINFINITEのメンバーホヤとしてさらに馴染んだ俳優イ・ホウォンが、初めての映画『ヒヤ』を公開した。題名である“ヒヤ”は“兄さん”を慶尚道(キョンサンド)の方言で言ったこと。映画は家の問題児扱いされる兄と歌手を夢見る高校生の弟がゆっくりお互いを理解していく過程を描いた。イ・ホウォンは歌手の夢を叶えていく弟ジンホ役を担ってスクリーンデビューを果たした。

イ・ホウォンは演技と共に特技であるダンスと歌、ラップを共に披露して視線を集めた。ファンの間ではすでに練習の虫として有名な努力派慶尚道男の一面が自然に溶け出している。見れば見るほど、イ・ホウォンにとってオーダーメイドの服のようにぴったりの役だ。

釜山で生まれて昌原(チャンウォン)で幼少期を過ごしたイ・ホウォンは、高校を自主退学してソウルに上京し、歌手になるという夢を育て、INFINITEとしてデビューをして今に至る。口についたなまりを直すことができずいじめられる姿、夢だけを持って高校を自主退学したことなどは、キム・ジヨン監督がイ・ホウォンの昔のインタビューを見て代入して作った設定だ。イ・ホウォンが合流した後は、さらに積極的にアイディアを出して色々なシーンを作った。

観た者を爆笑させる劇中ジンホのめちゃくちゃななまりラップは「Show Me The Money」などにたくさん登場する歌詞、バラエティ番組の流行語などを参考にしてイ・ホウォンが直接書いた。笑わせなければならないというプレッシャーのため、他のシーンよりさらに丹精を込めたというイ・ホウォンは「脚本に名前を入れてもらってもかまわない」と冗談を言った。あちこちに愛情が込められていて、さらに共感して情が沸くシーンが多い。

「『母さん、僕また倒れた、しょっちゅう倒れる』と言いながら告白するシーンがあります。本当に母に言うようで目頭が熱くなりました。実際には母に辛いとか言ったことはありません。歌手の下積み時代はより一層そうでした。心配ばかりさせると思って。辛いと言って変わることは無いから…。以前はそのように考えました。若い時にたくさん苦労してこそ、後ほど僕の人生に感動があるんじゃないでしょうか。そんな風に大変な時間を過ごしたようです。」

公開前から誰よりINFINITEのメンバーがこの映画をどのように観るのか最も気になったというイ・ホウォンは、この前開かれたVIP試写会に来たメンバー全員が良い言葉をかけてくれたと満足した。特にドンウは映画を観て号泣し、目が腫れた姿で「ありがとう」という感想を述べたという。彼は「どんな称賛よりも気分が良かった。僕も凄く共感できる話だった。うちのメンバーも映画を観て、僕たちの練習生の時とデビューした時を思い出しただろう」と打ち明けた。

イ・ホウォンにも思い起す瞬間がある。INFINITEのデビューを控え、団体で喉の状態を点検しに病院へ行き、「歌手をするのは難しいのどだ」という診断を受けたのは特に省けない。普段からのどがよくしゃがれるのは分かっていたが、歌手どころか講師や物を売ることも大変だという突然の話に、ある会社関係者が真剣に「諦める方がいいだろう」と言ったほどだ。
しかしそこで諦める代わりにイ・ホウォンはのどを労り、さらに徹底して管理しながら発声を変えて自らを改革した。イ・ホウォンはデビュー6年が過ぎた今でも、毎日1時間ずつ呼吸と発声練習をする。スケジュールに余裕があって練習すべきと感じた時は、朝起きてから夜寝る時までずっと練習する時もある。

「初心の話をたくさんします。僕の態度は新人の時と違うでしょう。緊張して固まったりはしないから当然変わりましたが、情熱だけは変わりません。かえって今の方がさらに熱心にするようです。練習生の時は強圧的な雰囲気だと逆らってばかりいました。でも今は自分自身でも悩んでいます。僕がしなければならないことに演技が追加されたのでより一層そのようです。」