東方神起、サヨナラは永遠の別れではないでしょう

ユンホ「僕の人生で一番貴重で幸せなステージ」

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東方神起が6月13、14日にソウル市松坡区(ソンパグ)芳夷洞(バンイドン)にあるオリンピック公園体操競技場でアンコールコンサート「TVXQ! SPECIAL LIVE TOUR – T1STORY – &」を開催した。

今回の公演はユンホが今年7月に入隊をする前にリリースする東方神起の最終公演という意味深いものだった。2日間で約2万4,000人の観客が駆け付け、東方神起もやはり28曲という多彩なレパートリーでファンを熱狂させた。

今回の公演は“時間旅行”をコンセプトに進行された。これに伴い、LED腕時計があらかじめ配付され、この腕時計は東方神起のイメージカラーである赤色で公演会場をいっぱいに埋めた。東方神起は強烈な登場と共に「Catch Me」で公演の火ぶたを切った。2人は「MAXIMUM」「Rising Sun」などのヒット曲を披露して、序盤から雰囲気を熱くした。

昨年12月の公演後、約半年ぶりの韓国コンサート。会場には日本、中国、タイなど多国籍なファンも参加して熱烈な応援を送った。今回の公演はライブビューイングを通じて、約10万人に中継された。これに対しメンバーは日本語、英語、タイ語など様々な言語で挨拶した。チャンミンは「ファンの皆さんが世界で同じ瞬間を共にしているなんて、とても感慨深い。最初から最後までやりたいことだけを集めた公演だ。新しいステージも多いので思う存分楽しんで欲しい」と期待感を加えた。ユンホも「この席であらゆる事を燃やす」と覚悟を見せた。

予告した通り、東方神起はこの日様々な魅力を誇ってファンの目と耳を楽しませた。2人が今までテレビを通して見せたカリスマ性あふれる姿はもちろん、「信じたくない話(How can I)」「Love In The Ice」などのバラードナンバーを熱唱し、見事なライブの実力を立証した。「後ろ姿(Steppin’)」「Destiny」「Off Road」に続くメドレーでは、ダンサーたちと共にミュージカルを連想させるステージを広げ、ファンたちの歓声を引き出した。

嬉しいゲストも登場した。今月14日、チャンミンのソロステージ中、所属事務所の後輩であるEXOのシウミンがサバの人形の仮面を被って登場した。彼はチャンミンに「オメガ3」と書かれた栄養ビン型の被り物を渡し、2人はNORAZOの「サバ」を歌って一風変わった面白さを届けた。コミカルなダンスとイメージが崩れる事を辞さない変顔披露に、ファンはずっと「可愛い」を歌った。ステージが終わる頃にはEXOのチェンとベクヒョンが登場し、再び場内を賑わせた。13日の公演にはSUPER JUNIOR D&Eメンバーが支援射撃に出て「Can You Feel It ?」のステージを披露した。

チャンミンに続きユンホもソロステージを広げた。彼は去る公演で披露した「Bang」の代わりに新曲「Champagne」を初公開した。鋭い刃物のような振りつけは感心をかもし出すのに充分だった。それだけでなく、この日の公演では新曲「Starlight」も初めて公開された。 この曲はファンへの感謝した気持ちを込めた歌だ。ファンの愛を光と星に比喩し、長い時間積み重ねた粘り強いファンたちとの連帯感を推察させた。

小学生に変身した2人の姿もまた見どころだった。2人はカラフルな衣装で登場し、様々な小道具と共に「Crazy Love」「風船」「夢」を歌ったキュートな魅力を披露した。東方神起は移動車に乗ってファンに近付くかと思えば、客席に向かって様々な小道具をプレゼントしてファンの気持ちを満たした。

時間旅行をテーマに進行された公演なだけに、思い出を振り返させるアコースティックステージも用意された。キャンプをコンセプトに作られたステージでは、ユンホの水かきに浮き輪を、チャンミンは麦わら帽子にベストを合わせて夏の雰囲気を充満させた。2人はバンドと共に「信じます(I believe…)」「My little princess」「You Only Love」「Tonight」などのバラードメドレーと「Drive」「HI YA YA Summer Days」「The Way U are」「君は僕の歌」のダンス曲メドレーをアコースティックバージョンで聴かせた。

パワフルなパフォーマンスも外せない。「”O”-正.反.合」「呪文-MIROTIC-」のステージが始まると、すぐに熱狂は最高潮に達した。東方神起は激烈な振りつけにも乱れないライブと鋭い高音で12年の貫禄を誇った。引き続き「Something」「Spellbound」などのヒット曲ステージも続けて繰り広げられた。チャンミンは「皆さんの中の男性性を引き出して叫んで欲しい」と頼み「Why? (Keep Your Head Down)」のカリスマあふれるステージを披露した。

今回の公演はメンバーユンホが入隊前最後に持つステージなので、ファンと東方神起にとってより一層特別だった。

チャンミンはアンコールステージで

「あと数曲歌えば本当に数年の間、皆さんとお別れだ。だから簡単に次の曲を歌うことができない」

として心残りを隠せなかった。

「『ありがとう』という言葉以外に表現できなくて恨めしいほど。さらに大人になって、男になって帰ってくる。元気でいて欲しい」

と頼んだ。

ユンホは

「笑って離れたい。すぐに帰ってくるだろう。皆さんと良い思い出を作りたい」

と堂々と入隊の感想を伝えた。

その一方でユンホは

「公演中に3、4回目頭が熱くなった。僕の人生で一番貴重で幸せなステージだ。一番感謝している人物はチャンミンだ。辛く孤独な時もあったが、チャンミンが一緒に手を握ってここまで来ることができた」

としながら切ない気持ちを表わした。

チャンミンは
「僕が全部おぶって育ててきた」

と冗談を言いながらも

「(軍隊に行っている)2年間に皆さんにも多くの変化がおきるだろう。そうすれば僕たちを熱心に応援して下さる方々が減るかも知れないと考える。しかし僕たちは今見える愛しいファンの姿を忘れられない。そのため元気にこのステージに帰ってくる」

と内心を表わし、熱い拍手を受けた。

12年前にそれぞれ18歳と16歳だった2人の少年は、いつの間にか軍入隊を控える程がっしりした青年になった。

東方神起はしばらくファンたちのそばを離れるだろうが、お互いの熱い真心を分かっているから、2年の別れも恐ろしくはないだろう。“本物の男”になって帰ってくる東方神起。彼らの次回のチャプターを待つ。