悩み続けたジュノの見事な前進 1

映画『二十歳』ではイ・ジュノを見ることができる。

退出しなければならないかもしれないと夜も寝ていられなかったが、夢を成し遂げた。だが、その道を歩けば歩くほど頂上が見えずに恐れていた、まさにそのイ・ジュノが見える。

イ・ジュノが出演した映画『二十歳』が、劇場で旋風を巻き起こしている。去る25日に公開されてから5日で100万人観客を突破した。『二十歳』は、無限の可能性が開かれているがいざすることはなく、途方に暮れているだけの二十歳の少年たちを描いた映画だ。イ・ジュノは漫画家になるという夢をかなえたいが、貧しい家庭事情のために悩むドンウを演じている。

アルバイトを転々としながら、夢にしがみつくが家の事情をどうすることもできない二十歳の青年。ドンウはイ・ジュノとよく似ているのかもしれない。だから映画の中のイ・ジュノはとても自然なのかもしれない。

知られているようにイ・ジュノは、2006年に放送されたオーディション番組「スーパースターサバイバル」で6500分の1の競争率をくぐって1位を獲得した。17歳でJYPエンターテイメントの練習生になった彼は、夢に一歩近づいたはずだった。

しかし、状況はそう簡単ではなかった。素質は格別だったし、誠実だった。だが、それ以上の才能を必要とするところだった。イ・ジュノはJYPから排出されたトップスターRAIN(ピ)と似ているという声を早くから聞いた。RAINと似ているというのは、デビューにはむしろ大きな障害だった。

JYPエンターテイメントに練習生として入ってきた別のメンバーニックン、テギョン、ジェボムなどに比べると、自分がどんどん不足に思えた。周囲からの視線も同じだった。最終的にイ・ジュノはJYPエンターテイメントから退出通知を受け取った。

とめどなく涙だけが流れた。母が会社を訪ねてきた。今まで夢だけを見つめて走ってきたわが子にもう一度だけチャンスを与えてほしいと願い出た。やっとのことでまた機会を与えられた。歯を食いしばった。母の涙は、イ・ジュノにとっては鞭となった。

2008年、ついにアイドルグループ2PMとしてデビューした。夢のようだった。いや夢を成し遂げたと思った。だが、デビューしてみると行く道は果てしなかった。練習生時代から才能に溢れていたジェボム、スマートなテギョン、王子様のようなニックンは早くから頭角を現した。良い仲間たちだが、比較されてしまってどうしようもなかった。行くべき道がどこなのか、上手にできることは何なのか、より一層熾烈に悩むしかなかった日々だった。

2013年に公開された映画『監視者たち』は、イ・ジュノにとってチャンスだった。彼はオーディションを受け、合格した。アイドルが新人俳優の仕事を奪ったという視線が少なくなかった時だった。スケジュールも殺人的だった。ソル・ギョング、チョン・ウソンなど綺羅星のような先輩たちよりもイ・ジュノのスケジュールの方が過密だった。彼はタイで2PMの公演を終えて、夜の飛行機に乗って韓国に飛んで帰り夜明けに撮影現場に直行した。迷惑をかけまいとスタッフ一人ひとりに親しみをもって接するよう努めた。スケジュールが空いた日は、自分の撮影がなくても撮影現場に赴いた。

そうして『監視者たち』は、2PMジュノに俳優イ・ジュノという名前を与えた。イ・ジュノは『監視者たち』のおかげでイ・ビョンホン、チョン・ドヨンなどのそうそうたる先輩たちと映画『侠女』で共演できるようになった。

2014年イ・ジュノは、日本でソロアルバム『Feel』を発表した。オリコンアルバムデイリーチャートで堂々の1位を獲得した。イ・ジュノは歌手兼俳優として両立させて生きていくことができる自信を得ることになった。

そしてイ・ジュノは『二十歳』に会った。キム・ウビン、カン・ハヌルなど同年代の友達と楽しみながら演技した。

イ・ビョンホン監督はイ・ジュノをわざとだらしなく見えるようにした。イ・ビョンホン監督は「アイドルなので、そう見えるのは嫌かもしれないと思った。でも、知らないふりをして押し通した」とし「ジュノが三人の中で最もドラマがある役だが、本当によくやってくれた」と語った。

イ・ビョンホン監督の言葉通り、イ・ジュノは『二十歳』で最もドラマチックな役を担って二十歳の痛みをリアルにしっかりと描き出した。おそらく似ていたのでより切実だったのだろう。

イ・ジュノは「20歳の時2PMとしてデビューしました。その前までは練習生生活をしていましたが、練習生同士も競争があったので『秀でたものもないのに、無駄なあがきだろうか』と思い、何度もやめようとしました」と語った。

「2PMとしてデビューしてからも、それがゴールではないから僕がやっていることは正しいのだろうかと悩みは終わらなかったですね。ドンウほどの痛みはありませんが、ドンウの心を理解することができたと思います。」

『二十歳』は、俳優イ・ジュノにとって初主演作だ。共演したキム・ウビンや人気を博しているカン・ハヌルのように注目されているわけではないが、いつもそうだったようにイ・ジュノは一歩前進した。その一歩が退出するところだった2PMのジュノを俳優イ・ジュノにした。

イ・ジュノは「歌手と俳優、どちらも長くやっていくというのが僕の最終目標です」と述べた。彼が最終目標を達成できるかどうか、明らかなのは、彼はその道にむかい一歩ずつコツコツ進んでいるということだ。

{EMOJI00000130}続きを読む